大阪市の教育政策について

残念ながら現在の大阪市の教育については課題が満載です。

公募校長制度は中止が必要

1点目には公募校長制度です。

橋下市長肝いりで導入された制度ですが、初年度から、教頭とソリが合わず、土下座を強要したり、クレームを言いに来られた保護者から逃げ回り、校長室に中から鍵をかけて閉じ籠ったり、思っていたのと違うと無責任にすぐ退職したり、保護者に対するセクハラで退職するなど問題校長が多発。6割を超す民間校長が問題を起こし、何人もが途中退職をする体たらくでした。

「校長は公募によるものとする」との条例を「校長は公募できる」とあらためるように歩み寄りましたが、一旦可決された改正案が橋下市長(当時)の再議により戻されるという異常な議会状況でした。再議の賛成討論で維新議員が言った「何人かの民間校長は問題を起こしたが、残りの校長は素晴らしい。これまでは教頭は校長の顔色ばかり見ていた」との頓珍漢な発言は忘れられません。

1年で止めておけばいいものを、翌年も続けたため、教頭もモチベーションが下がり、教頭試験を受ける方が激減し、挙句の果てには、大阪教育大学の先生方が、教員希望の学生に対し、京都・神戸・奈良など大阪以外の採用試験をすすめるようになりました。

教員の資質低下につながっていることは疑う余地がなく、大変残念な状況ですが、民間希望者が激減して形骸化しているにもかかわらず、いまだに条例改正かの動きはありません。

これからも、引き続き条例の改正を求めて参ります。

大阪市広報画像

塾代助成事業の適正化が必要

次に問題なのは塾代助成事業です。

西成区の学力向上からスタートし、西成区の子供たちが通う周辺区に広がり、今は大阪市全体が対象となっております。さらには学年をひろげ、選挙のたびにひろげるバラマキの要素を強く感じる事業となっております。

しかも、助成対象が「学習塾」授業料だけではなく、スポーツやお稽古ごとの月謝等も対象となる中、どういった活動をしている事業なのかという監視も全くいいかげんす。
効果検証も、「助成を受けている子供たちや保護者からアンケートをとるだけ」という形式的なものであり、検証をしているというアリバイ作りとしか思えません。もはや、この塾代助成事業は教育事業といえるかも疑問です。

読み書き計算の取り組みについて

次に、読み書き計算です。

昔は読み書きそろばんといって、多くの子供たちが珠算教室に通っていました。私も小学生の頃、友人に誘われ少しかじりましたが、本当に有意義であったと感謝しております。暗算がある程度できると、物事の判断をする際に余裕ができることがあり、視野が広がることも時に感じます。残念ながら、現在は家庭にそろばんが無い家庭が多く、そろばん購入の予算取りから順次活動して参ります。

そして、読み書きの基礎は読書です。私は読書は癖のものであると考えます。今では、授業前の時間に本に触れる事からスタートして、図書館に出入りするようになった子供たちの話を聞きます。
そこで改善が必要なのは、学校図書館です。市議会における委員会質疑などを通じて、この問題に深く取り組んでまいりました。

近年、蔵書が増え、調べ学習の図書も増やしていただき、図書館サポーターも派遣されるようになっています。学校の授業で図書の紹介をする取り組みも広がっています。15年前に三重県の先駆的取り組みを視察し感銘を受けましたが、大阪市の教育もそれに少し近づいてきたと感じております。

学力向上には様々な要因が関係していますが、学校図書館の蔵書が増える前は、各学校の蔵書数や図書館スペースの広さと学力水準は比例する傾向がありました。

生野区では西部地域で学校再編が進み、人格形成に好影響を与えると言われている「クラス替え」ができる規模になりました。しかし、学校図書館の増設や改修、そして蔵書の充実についてはおざなりになっており、本当に子どもたちのための学校再編なのか疑問がわきます。

通学路の安全確保について

学校再編に関連する問題としては、通学路の安全確保が挙げられます。

学区が広くなることから、児童生徒の通学時間が長くなるなります。
さらに、通学路を登校する児童生徒の数が増えるため、信号の増設も必要です。しかし、信号増設の協力が得られず、雨の日には正門前で横断歩道信号待ちの渋滞が発生するなど、学校再編に伴う問題が多発しました。

今後も、新たに発生する問題には迅速に対応する必要があると考えています。

学校跡地活用について

学校再編に伴う次に大きな問題が、跡地活用です。

学校は防災拠点としての一面を持っています。
しかし、民間による跡地活用の場合には、防災拠点機能を継続することは難しい面もあります。今後、順次公募によって事業者が決まってまいります。

入札参加いただいた事業者の中から必ず決めるというスタンスではなく、しっかりと提案内容を見極めた上で、慎重に選択することが肝要です。

今後の学校再編について

これからは学校選択制も始まり、児童生徒数の偏りが現在以上に大きくなる可能性があります。

そのため、児童生徒数が少ない(不人気な)学校は統廃合しようという、新たな再編の話につながることも考えられます。これまでの学校再編で強引な手法を取ったことに対する反省の上に立ち、住人の皆様のご意見にしっかりと耳を傾ける姿勢が絶対不可欠です。

ところが残念なことに、次の学校再編のターゲットとなっている淀川区・港区では、徐々に強引な動きが見えてきております。

両行政区選出の議員と連携しながら、しっかりと対処して参ります。

大阪市立高校を大阪府へ譲渡してしまうのは問題

大阪市立高校の全てを大阪府へ移管したため、さらなる学校の統合や廃校が進むことが懸念されます(おそらく、工業高校も遠くない将来の廃校・売却が予想されます)。

大阪府への高校移管では22校分のの土地、建物が大阪市から大阪府に無償譲渡されてしまいます。22校の財産的価値は、大阪市の台帳価格で計約1500億円です。これらの大阪市民の大切な財産が「大阪府の財産」として売却されてしまい、それを補うものが無いことは大きな問題です。

残念ながら大阪市議会府議会では維新・公明の賛成多数で可決いたしましたが、今後は司法の手に委ねられ訴訟の行方が注目されます。判決の内容によって、新たな展開になることを大いに期待いたします。

維新政治の失敗をごまかすための「高校移管」

就任時、「皆さんは赤字会社の従業員です」と言った橋下知事が、退職時には「皆さんは優良企業の従業員です」と、わずか4年で立て直したかのように豪語していました。しかし、実態は府の財政は火の車であり、そのことが起債許可団体転落などになってばれることをごまかすために、「高校移管」も「都構想住民投票」行われていると考えております。

しっかりとこれからも、真正面から議論を重ね、皆様にご報告申し上げます。