大阪市の新型コロナウイルス感染症対策について

大阪が全国でも突出して死亡率が高い現実から目をそむけることはできません。

コロナ禍となり、丸3年になろうとしております。この間、医療従事者の皆様は各々、身を削りながら懸命なる日々を送っていただいております。

また、未経験の事案につき、一方的に非難することは避けたいと考えます。

今後の対策として構築しなければならない点について、述べさせていただきます。

保健所の機能不全を正常化すべき

1点目は、保健所体制についてであります。

結果として、大阪市では感染者対策に追われる状況が続きました。今後は保健所を司令塔とするとともに、24区の区役所の窓口業務を外部へ委託するのではなく、平時から研修を実施して、有事になれば速やかに対応できる体制を構築するなど、行政の本来あるべき姿として体制や設備の確保など十分にすべきであります。

大阪府市の二つの地方衛生研究所を元に戻す

2点目は、平成29年に二重行政だという間違った考え方で大阪府市の二つの地方衛生研究所が統合・独立法人化された問題です。

独法化の弊害として、府市から法人に対する直接の指揮命令権がないことがあげられます。このことにより、連携が十分機能しなかったことも大きな問題です。
一方で、職員に公権力がないことも法人の大きなアキレス腱だと考えます。

大阪市の地方衛生研究所として環境科学研究所は元に戻すべきであると考えます。

大阪市独自の事業者支援を創設

3点目に、コロナ禍における事業者支援についてであります。

2020年に始まった実質無利子・無担保融資などのコロナ関連融資制度は多くの企業でご利用いただいております。
しかし、原油価格や物価の高騰など、経営環境が厳しさを増す中、返済に不安を抱える事業者が増えています。
そこで、事業継続の下支えに向けて、長期的な視点も含め大阪市独自の支援を急ぎ検討するべきと考えます。

教育現場の支援を強化

最後に4点目として、教育現場への支援強化が必要です。

感染症が拡大する中で、学校においても、感染症対策を優先せざるを得ず、様々な制約、我慢の連続でした。そのような状況下で学校生活を送ることで、心身ともに不安定な状態が続き、いじめや不登校が増えております。
事後対応の支援はもちろん、未然防止や深刻化しないような、法律家や心理職の専門家といったエキスパートによる支援の充実が必要と考えます。

他にも今後、臨機応変に対応しなければならない事象が起こってまいります。しっかりと国と連携し、実施して参ります。